日本発達障害学会第58回研究大会 日本発達障害学会第58回研究大会

ご挨拶

日本発達障害学会
第58回研究大会

実行委員長
小谷 裕実

第58回研究大会を、秋の京都で現地開催いたします。会場は、「おいなりさん」の愛称で呼ばれる伏見稲荷にほど近い、京都教育大学です。

思い返すと、この数年間はコロナ禍のために、多くの社会生活や活動の中止を余儀なくされました。世界中が混沌となるなか、障害のある方々の医療、福祉・保健、教育、労働等に携わる方々は、ひとの暮らしに密接にかかわるエッセンシャルワーカーとしての意識を強くし、彼ら彼女らの日常生活を取り戻そうと現場で苦心され、支援や実践、研究に取り組んでこられたと思います。

本学会の研究大会も、第55回から第57回まで3年間に及ぶオンライン開催でした。当初、手探りの中で大会を運営された実行委員会のご苦労はいかばかりであったかと拝察いたします。一方で、悪天候や、育児・介護など、さまざまなご事情で参加が容易でない場合も、いつもの職場や自宅に居ながらにして参加できる利便性は、思いがけない副産物でした。

さて、本研究大会の開催方式は、従来通りの会場での対面方式と、一部オンデマンド配信を組み合わせて行います。研究大会テーマは「障害者を支える共生社会-現代社会における知的障害・発達障害者のQOLを考える-」と致しました。ICT機器が加速度的に進歩し、われわれの生活に深く浸透した便利な世の中になりましたが、知的障害・発達障害のある人々のQOLには、どのような影響がもたらされたのか、改めて考え直したいと思ったためです。そんなとき、村木厚子先生の障害者支援活動に関する新聞記事を目にし、特別講演を是非にとお願いしたところご快諾を得ることができました。他に、学会企画シンポジウム1題、実行委員会企画シンポジウム3題、教育講演8題、明日からの実践に役立つワークショップも準備中です。威勢よいオープニングセレモニーや、障害者アート展を予定しており、音楽の秋、芸術の秋を満喫していただければと思います。

5月8日には、新型コロナ感染症は2類相当から5類感染症に移行すると報道されております。医療体制への影響や、その後の感染状況など、読めないところもありますが、学会員の皆様をはじめ、関心をお持ちの方々には、ぜひお好みの方法をお選びいただき、より多くの方々のご参加をいただけるよう、実行委員会一同おもてなしの心でお待ちしております。どうぞ、皆様お誘いあわせの上、ご参加ください。

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